2004年WRC第3戦メキシコでデビュー。
15SSのうち、なんと9SSでベストタイムという鮮烈で圧倒的な速さをみせつけました。デビューしたメキシコのSS1では29km走って8秒の大差でトップ。1kmあたり0.3秒から0.5秒速いタイムでした。これは鈴鹿の6kmコースで一周あたり3秒もの大差ということですからインプレッサWRC2003の圧倒的な速さが証明されました。
WRC2004は、スバル、STI、スバル研究所の3つの組織から編成されたグループMSi(Motor Sports Inovation)により技術開発された。過去のモデルより日本サイドの技術が多く盛り込まれた。
WRC2003からの相違点
・5馬力のパワーアップと10kgの軽量化。
・フロントバンパーの形状とリヤウイングの中央がカーボンむきだし。フロントバンパーの両側に縦型の空気排出口ができてラジエターからの熱を放出する。
・ラジエターとインタークーラーがVマウントになり、効率をよくしている。しかしこの形状はWRC中盤戦でウォータースプラッシュの通過時にダメージを受けやすいことがわかり、苦戦の原因にもなった。
・エキゾーストマニホールドが4-2-1から4-1になった。
・ターボと燃料噴出方式の変更
・リヤデフがヒューランドからXトラックに。
・ボディでは、リア/サイドウィンドウに、ガラス比で約半分の重量というポリカーボネイトを採用。フロントフェンダーとトランクリッドはスチールからアルミに変え、大幅な軽量化を図った。さらに、全体的な構造の効率化を目指し、重量を増やさずに強度を上げたシェルを構築。理想的な重心を維持しながら、総合的な強度アップを得たという。
空力パッケージも改良。ラジエーターの取り付け角度を工夫し効果的に気流を流す仕組みとしたほか、ドリフト時のヨーイングでの安定性をキープするリアスポイラーを採用するなどした。
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