2016年4月〜5月 植物工場
農薬より安定した効果、開花時期も左右せず−LED防蛾灯を広島県とシャープが共同開発
作物の生育への悪影響を最小限にとどめるとともに省エネにもなるLED防蛾灯を共同開発したと13日、広島県とシャープが発表した。LED電球に点滅機能を持たせることで、害虫を防除しながら開花時期に影響を与えることを避ける技術。国内2件、海外2件の特許を取得しており、シャープは来春にも発売するとしている。
害虫が嫌う黄色の照明で被害を防ぐ蛍光灯や水銀灯はすでに実用化され、農薬よりも安定した効果があるとして国内で一定程度普及している。しかし、照明により開花時期が左右される作物には使えなかった。新開発したLED灯は0・5秒間隔で点滅(点灯時間は0・1秒)することで、キクやイチゴ、ホウレンソウなど夜間の照明が開花時期を早めたり延ばしたりする作物にも使えるようになった。
同社によると、販売価格は1個5千円程度になる見込み。配線などを含めた設置費用は10アールあたり20万円程度で、既存の黄色蛍光灯とほぼ同等だが、電気代は約13分の1ですみ、LEDの寿命も長持ちするという。
開発したのは、県の総合技術研究所と福山市や三原市など県内に立地するシャープのLED関連施設。平成16年に意見交換会を開いたのがきっかけで、18年に共同開発をスタートさせ、約9年間の研究の結果、県が持つ防蛾灯を点滅させるアイデアと、シャープのLED制御・製造技術を組み合わせたLED防蛾灯の事業化に漕ぎつけた。
同社は、当面は10億円規模の市場に成長させたいとしている。一方、黄色照明による害虫防除の技術は海外にほとんど知られていないことから、海外の農業にも取り入れられれば劇的な成長もあり得るのではないかと、期待している。
http://www.sankei.com/west/news/151014/wst1510140072-n1.html
2020年から建物の省エネが義務づけ、建築物省エネ法
現在の家では、60%以上のエネルギーが無駄になっている。
断熱材は、天井で180mm、壁と床は100mmとなる。
これらは植物工場の設計にも参考になる。
建築物省エネ法・国土交通省のページ
液体金属流から電気エネルギーを取り出せることを解明
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20151103-2/
より
〜電子の自転運動を利用した新しい発電へ〜
ポイント
- 電子の自転運動と液体金属の渦運動が量子力学的に相互作用することを世界で初めて証明した。
- 電子の自転運動が液体金属流に応じて変化する性質を使った全く新しい発電方法を発見した。
- 発電装置を超小型化し、ナノサイズの電源技術や流体速度計への応用が期待される。
JST 戦略的創造研究推進事業において、ERATO齊藤スピン量子整流プロジェクトの東北大学 大学院理学研究科の高橋 遼(大学院生、兼 日本原子力研究開発機構 先端基礎研究センター 実習生)、日本原子力研究開発機構 先端基礎研究センターの松尾 衛 副主任研究員、東北大学 原子分子材料科学高等研究機構/金属材料研究所の齊藤 英治 教授らは、液体金属中の電子の自転運動を利用した新しい発電法を発見しました。
原子や電子のようなミクロの世界を考える量子力学注1)では、電子は自転運動をしていることが知られています。
本研究グループでは、水銀やガリウム合金注2)の ような液体金属中で、金属の流れによって生じる渦運動と、その金属原子中の電子の自転運動が相互作用することを理論計算により発見しました。また、実際に 直径数百ミクロン(1000分の1ミリ)の細管に液体金属を流すことで、100ナノボルト(1000万分の1ボルト)の電気信号が得られることを明らかに し、渦運動によって、電子が発電機のタービンのように回転して発電する方法を理論と実験の両面で確立しました。電子の自転運動と液体金属の渦運動を量子力 学に基づいて相互作用させることに成功した世界で初めての例といえます。
今回発見した新しい発電法は、従来の発電機のタービンのような構造物を一切必要としないので、発電装置の超小型化につながることが期待されます。将来は、わずかな電気で動作するナノサイズの超小型ロボットの電源技術や、流体速度計注3)に応用できると期待されます。本研究成果は、2015年11月2日(英国時間)に英国科学誌「Nature Physics」のオンライン版で公開されます。
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