東芝のエネルギー、2014
ガスや電力に頼らずに無尽蔵に水素をつくり出す“究極のエネルギーステーション”
東芝は13日、水と再生可能エネルギーで無尽蔵に水素をつくり出す“究極のエネルギーステーション”の実用化を目指した実証実験を川崎市と始めると発表した。
実証システムを市内臨海部に設置し、2015年4月から運転する。
ガスや電力に頼らずに水素を“CO2フリー”で作る世界でも例のない取り組みだ。
握手する田中東芝社長(左)と福田川崎市長
実証システムは太陽光パネル、水を電気分解して水素を製造する装置、燃料電池、蓄電池で構成。
太陽光パネルが発電すると電解装置が稼働して水素をつくり、タンクに貯蔵。燃料電池に水素を送って発電し、排熱で給湯もできる。
システムは川崎市臨海部の「港湾振興会館(川崎マリエン)」に設置し、2020年までに実証する。
太陽光パネルは出力25キロワット。タンクには275ニュートン立方メートルの水素を貯蔵できる。
燃料電池と蓄電池は出力30キロワットで発電し、温水を毎時60リットル供給できる。太陽光パネルが発電しない雨天や夜間は蓄電池から電力を供給する。
太陽光パネル以外の機器はすべてコンテナに収め、災害時に必要な場所にトラック輸送できる。
東芝の田中久雄社長は「今回はあくまで災害時対応のシステム」と言うが、
「理論的には大規模化して水素ステーションにできる」と説明。
実証を通して電気分解の効率化やコストダウンなどの技術課題を解決して、大規模化を目指す。
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820141114caat.html
|