アメリカ人は、病気や怪我のときにも、ひたすら明るくオープンにふるまい、さらにたくましくなる。
「ガンの手術を受けた」と言われて、たじろぐのはこちらのほうで、言った本人は、あっけらかんとしている。「ガンになってたくさんのことを学んだ。わたしを成長させてくれた」と積極的にとらえるのだ。
日本人ならついかまえてしまうようなことでも、アメリカ人は率直で隠さない。くじけず前向きだ。
アメリカの医者の態度も日本とはちがう。患者と視線の高さが同じで「ともに協力して病気を治しましょう」と言うのだ。日本では医者のほうが偉く、患者は下という考えが多いのではないか。
さらに怪我をした人には、日本人なら「治るまでそっとしてあげよう」と近付かないが、アメリカ人は、逆に集まってきていろいろと励ますのだ。
決して暗く接しないのがアメリカ人の真髄といえるだろう。
多賀幹子「逆境に強いアメリカ人」より要約
【参考文献】