2008.7 |
■日本がいま苦境の原因
・輸出の65%が機械機器。つまり工作機器、建設用機械、電子部品。電気製品、自動車、船舶など。これらは新興国との追い上げで価格競争にさらされている。
いっぽう、原油、金属、食品などの輸出依存度が高い。 |
米国では、石油、穀物が輸出が多い。航空機などの競争力のあるものも輸出している。
欧州も食品などの輸出が多い。
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■日経平均
13110円あたりが下支えか。
一目均衡表での下値支持。
日経平均は5,6日周期で動いていて、いま下落4日目。
明日、明後日当たりで転換か。 |
米国で悪い指標がでると市場はいっきに弱気に傾く雰囲気がある。
市場は様子見で方向性が乏しく個別株での物色となる。
ヘッジファンドの動きとしては業績のよいものは買い、悪いものは徹底的に売るというかたち。
方向性もなく、来週はSQなんで手仕舞しますか。 |
■各国の金利動向
・EUは、インフレがなかなか収まらないので利上げもしたいが、ドイツの景気減速が懸念となりEU全体の景気動向を見極める必要がある。
・ニュージーランドは、8%もの金利があるが、住宅市場低迷、金利の企業の業績圧迫により、利下げサイクルに入るる
・オーストラリアの景気はよいので、利下げはまだ先。
・英国は米国同様に住宅が低迷している。金融機関の経営も悪化が考えられる。再利下げの方向か。
・米国景気が底打ちをすれば、売られすぎていたドルが買い戻される展開もありうる。 |
■ヒーティングオイル(灯油)の高騰
春から夏にガソリン需要が高まるのが例年であるが、今年はガソリンが上がらずガソリン在庫は多い。
ヒーティングオイルの需要が強い。世界的に新興国中心に輸送用燃料(灯油)の需要が強い。
ガソリンは先進国中心の需要。先進国はディーゼルへの移行も進んでいる。
これから夏にかけても価格が高いために伸び悩む。灯油精製のために製油所の稼働を続けなければならないのでガソリン在庫は増える。 |
■意外と今年はガソリン需要が少ない米国
世界最大の原油消費国、アメリカ、全体の25%。そのうち50%がガソリン。
需給は、ことしは夏場も増えてない。。
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前年、前々年と比較しても今年は落ち込んでいる。
原油価格には、弱材料。
このように実需の落ち込みと、投機資金の引き上げで下落トレンドは強い。
ただ、ハリケーンと中東の紛争による上昇リスクは残る。
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■原油1ドルで日経平均150円変化する
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■原油とバブルチャート
原油価格をバブルチャートと比較すると、きれいに相関がある。
これによると、10ヶ月程度でピークのときから60%ぐらまで下落する。その後、50〜60%で高止まりする。
ということは原油価格は、来年5月ごろ100ドルを切るということになる。 |
■今後は銀行の不良債権が表面化する可能性がある米国サブプライム問題の状況
全体として1000兆円の住宅ローン
◆半分の500兆円が証券化商品
・250兆円・・公社債・・ファニーメイ、フレディマック
・250兆円・・サブプライム関連・・評価損20兆円
◆残り500兆円が銀行が保有する債券
・景気悪化で支払い遅延・・・2割り下落で評価損100兆円
ここの部分がまだ表面化していない。
これらが2008年秋から冬にかけて不良債権の増加が表面化してくる可能性が高い。 |
景気後退への対策として以下がある。
・財政政策
米国の大統領選が秋にあるので、これは2009年1月まで待たねば成らない。
・金融政策
利下げしかない。これではサブプライムで利下げをしたがこれは金融機関向け。住宅ローンの金利は下がってない。この先米国景気が悪化すると原油も下がる。つぎに利下げすると消費者向け金利も下がる。
景気後退は2009年半ばぐらいまでかかる。 |
■1ドル105円より円高には行かないが、一気に円安にも行かないと予想する理由
6月9日105円を切りそうになったときポールソン財務長官が「為替介入を検討材料から排除しない」と発言して持ち直した。
再び105円を割り込もうとした7月16日にはバーナンキFRB議長が「市場の波乱が為替介入を正当化する」と発言してもちなおした。
このことから米国は105円を意識した介入を考えていると推測できる。
これはドル円相場と米国株価が最近連動していることが原因で、米国政府はダウ1万ドル割れを避けたい。
かといってドル高に一方的に進むかというとそうではない。
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住宅公社への公的資金投入の示唆は議会での難航も視野にとれなくてはならず、最悪のシナリオは以下となる。
・債券のさらなる下げ
・債務不履行
・国債に飛び火
・大規模なトリプル安(株、ドル、債券)
これを予想したヘッジとしてのドル売りが考えれます。 |
■ダブルトップになるか原油
原油は急落して臨界点125ドルに達した。
ここらから調整して120ドルを割り込めばダブルトップ完成となり、トレンドは転換したといえる。
その後は、つぎの節目の100ドルを目指す展開となるでしょう。
およそ8ヶ月で原油は100ドル程度まで戻るはず。
ジュネーブでのイランとEUの会議に初めて米国が参加することで、原油価格に米国の影響が思惑として働いてます。
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■原油は125ドルが臨界点
ここを下回れば経済が回復する。
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■米景気と今週の見通し
春先にマイナス成長が予想されていたが、1-3月は1%で確定。プラスで終えたことは明るい材料、4-6月は2%の声も出ている。
IMFも今年の成長率を05%から1.3%に上方修正したのも支援材料。
これでここからの米国金利の利下げは考えにくく、ドルの買い支え材料になることからドル高に触れると予想できる。このことから輸出セクターのリバウンドが期待でき。
また原油が125ドル近辺まで急落していることから、自動車セクターのいったんのリバウンドも期待できる。 |
■今週の注目銘柄
・三菱重工・・5日線を上回りsst<25から上昇。450円ぐらいが下値サポートか。
・日立、長期的なテーマが外国人向け。
■日経平均の理論株価は13700円近辺。
配当利回り、純資産倍率、予想PERなどから計算。 |
■サブプライム関連の損失は日本は軽微
みなさんしってるとおり、日本の銀行の損失は軽微です。
右図の通りです。 |
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■日立はすべてを地球のために
2025年までに年間1億トンのCO2排出抑制へ。
私たちの誰もが、子どもの頃に思い描いていた、夢と希望にあふれる地球。しかし、温暖化という現実が、そんな輝かしい未来像とは遠くかけ離れた地球の姿を、私たちに今、突きつけています。日立は、製品をつくる時から、運ぶ、使う、そして再利用する時まで見すえて、環境負荷となる要素に思い切ってメスを入れ、地球のために技術のすべてを注ぎます。家庭やオフィスの中の電気製品だけでなく、鉄道車両、空調システム、エレベーターやエスカレーター、ITシステム、そして世界のさまざまな国での次世代発電システムまで。日本の、世界の、あらゆる生活シーンで、あらゆる人とかかわっている日立。だからこそ、私たちが地球のために起こす一つひとつのアクションが、世界中の一人ひとりのアクションにつながる、そう信じます。まず最初の目標は、2025年までに年間1億トンのCO2排出抑制に貢献すること。日立グループ40万人、つくることを志す人間の知恵と情熱、そして誇りをひとつに結集して、つくりつづける。それは、地球をつくることでもあるはずだから。
-----------以上、日立のページから---------
日立という企業は前回2003年にも産業の復興をテーマとして掲げ、日本経済をリードしてきた。
注目。
日立は自動車をつくらない自動車メーカー、自動車関連の売り上げ1兆円。 |
■米国サブプライムの見解
・最後の底の部分にまできた。・竹半氏
日本の経済危機のとき13年かかって修復したが米国は1,2年で対応してきている。対応が早い。
しかもまだマイナス成長になっていない。
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・危機前夜・五味氏、前金融長官
いまが正念場で、対応を誤ると経済危機になる。
・道半ば・五十嵐氏、三菱UFJ
来年いっぱいぐらいかけて収拾する。 |
■今週のまとめ
・FRBが行程資金投入を示唆。
・ニューヨークダウ、2008年の過去二回の下げは銀行の決算の悪さ
ここからの回復のきっかけはFRBの利下げ。
今回は利下げは使えないので公的資金導入。 |
・日経平均と裁定取引の買い残高が15兆円まで減少している。ここからの売り圧力は弱く、大きな下げは考えにくい。
ただし欧米株を見ながらの推移となる。 |
■前場に低いときは後場も低くなる
前場が安いと後場の終値は前場の終値よりも安くなる確率は80%以上。2008年1月からの傾向。 |
■銀行、鉄鋼、不動産、その他金融
最近のボラティリティの上位セクター。 |
■ベア相場入り
ダウが高値から20%以上下げた。これで弱気相場に突入。ベア相場の過去の平均では30%までは下げている。40%程度下げた例もある。まあ10000ドル前後で底と予想する。
ベアーマーケットは2007年10月に始まった。
ベア相場は過去のデータでは平均300日続く。ということは平均今年の9月ぐらいに底打ちか。大統領選の時期と重なる。大統領選の年は上昇するというジンクスが実現するとなると、その後急激に上昇するかもしれない。 |
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■昨年とちがう今年の動き
昨年は、欧米株安の次に日本株安という連鎖があったが、今年は欧米株安にもかかわらず、いまのところは外国人による売りが出ていない。先月までの売買動向は外国人は買い越し。
グローバルに展開している機関投資家は日本株に対して強気であるという。
欧米は下方修正リスクがある。アジアはインフレリスクがある。日本はその中では良い方だという見方がある。
ただし原油高、欧米の景気後退、ダウの弱き相場入りで、雰囲気は弱気。売り相場。 |
■外国人の日本株アプローチ、人気のセクター
・買い越し、3期から6期
不動産、卸売り、海運、工業、化学、情報通信、非鉄、保険
・売り超し、3期から6期
繊維、医薬品、鉄鋼、その他金融、小売り、銀行
ここらを参考に売買を考えるのもおもしろい。
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■Credit Default Swap ratio、企業倒産リスクの指数
クレディスイスが注目している指数といわれている。
これが最近急上昇している。ロングポジションをかかえた期間投資家がこれをみて売りに転じる可能性もある。となると日経平均の下落となる。
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■米国の雇用減
失業率は、予想と近い数字が出たが、じつはまだ金融と建設以外のセクターが下降気味にあり、さらなる失業率上昇の可能性もある。
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■今後の予想
・秋の大統領選までは公的資金導入はないのでサブプライムはくすぶる。
公的資金投入の話がでるとダウは上昇に転じる。
・原油は夏場の需要を越える迄は上がるが、秋から下げ始めて来年春迄に100ドルになる。
それと同時にドル高に向かい、日経平均も、8月を底として9月から上昇に転じる |
■日経平均先物は6月高値の半値戻し達成。
短期的な反発ありかもしれないがダウが下落傾向なので長続きしないかも。
ダウは07年10月の高値から20%の下げで、下落相場入り。
欧州中銀、0.25%利上げとなり、原油に資金が流れる。
NY原油、一時最高値145ドル台。
NTTと日経平均の裁定が入ってる可能性ある。
NTTが売りに転じそうになってる。
日経平均の短期的反発もありかもしれない。 |