■結論
低性能なオイルを早めに交換しても高性能オイルを使うよりもダメージ量は多い。
さらに、非常に低品質なオイルの場合、新品であっても劣化した高品質オイルよりダメージが多い可能性もある。
■なにが高性能オイルなのでしょうか
エンジン内部を摩耗させないオイルです。
高性能オイルは以下の性能をもつものです。
・高い潤滑性能をもつ・・・・エンジンの金属部品の接触面での摩擦を減らして摩耗を減らします。
・オイル自体の酸化が少ない・・・オイルは酸化すると性能が低下します。これを防ぐことで性能が長持ちします。
・オイルの分子的分解が少ない・・・オイルの分子が分解すると本来の働きをしません。これを防いで性能を長持ちさせます。
・オイルの熱変化が少ない・・・オイルが熱変化するとオイル自体がスラッジ(ヘドロ状)となりエンジン性能を低下させます。これを防いでエンジンを保護します。
つづき↓↓↓↓↓
■API規格について
SA=無添加純鉱物油。添加油を必要としない軽度の運転条件のエンジン用。特別な性能は要求されない。
SB=添加油。添加剤の働きを若干必要とする軽度の運転条件用。スカッフ防止性、酸化安定性および軸受腐食防止性を備えることが必要。
SC=1964年から1967年式までの米国乗用車およびトラックのガソリン専用。ガソリンエンジン用として、高温および低温デポジット防止性、摩耗防止性、さび止め性および腐食防止性が必要。
SD=1968年式以降の米国乗用車およびトラックのガソリン専用。
デポジット防止性から腐食防止性まで、SCクラス以上の性能が必要。SCクラスの用途にも使用可能。
SE=1971年以降の一部および1972年式以降の米国乗用車および一部のガソリントラック車用。酸化、高温デポジット、さび、腐食などの防止に対し、SA、SC油よりもさらに高い性能が必要。
SF=1980年式以降の米国乗用車および一部のガソリントラック車用。
酸化安定性および耐摩耗性においてSEよりもさらに高い性能が必要。
SG=エンジンメーカー推薦下で運転される1989年以降のガソリン乗用車、バン、軽トラックに適応。SG油はAPIサービス分類のCC級(ディーゼル用)の性能も含み、以前の等級に比べてデポジット、酸化、摩耗、さび、腐食などの防止に対しさらに高い性能が要求される。
SH=エンジンメーカー推薦下で運転される1993年以降のガソリン車に対応。SGの最低性能基準を上回る性能を有し、耐デポジット性能、耐酸化性能、耐摩耗性能および耐さび性能、防食性能でSGに代わるもの。DID-CID-A-A-52309およびILSAC/GF-1などエンジンメーカー規格のシークエンス試験要求性能に合致していること。
SJ=エンジンメーカー推薦下で運転される1996年以降のガソリン車に適用。SHの最低性能基準を上回る性能を有し、耐ブラックスラッジ性能、耐酸化性能、耐摩耗性能および耐さび性能、防食性能でSHに代わるもの。ILSAC/GF-2など、エンジンメーカー規格のシークエンス試験要求性能に合致していること。
SL=エンジンメーカー推薦下で運転される2001年以降のガソリン車に適用。SJの最低性能基準を上回る性能を有し、高温時におけるオイルの耐久性能・清浄性能・酸化安定性を向上すると共に、厳しいオイル揮発試験に合格した環境対策規格。
SM=これまで一番厳しい規格であったSL規格よりも、省燃費性能の向上、有害な排気ガスの低減、エンジンオイルの耐久性を向上させた環境対応オイル。またこれまで試験の無かった劣化油の低温粘度を計る試験が追加され、低温流動性、酸化劣化に優れたベースオイルを使用する必要がある。
参考 http://www.bp-oil.co.jp/oil/dic02.html
2008.9
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