◆安全で健康にもよい適正に防除された農産物
このことから分かることは、無農薬で栽培され病害虫から何らかの攻撃を受けた野菜や果物は、自らを守るための防御物質(PR−P)をたくさん作り出す。
個人差はあるが、それを食べた人が野菜・果物アレルギーを発症する危険性は大きい。
とくに花粉症に罹っている人が有機栽培など無農薬栽培の野菜・果物を食べるとアレルギー症状になる可能性は大きいといえる。
よく無農薬栽培で虫が食べているから安全で健康によいという人がいる。それは感情的な問題で、科学的に調べてみるとむしろアレルギー反応を起こすなどリスクが大きいことを森山講師は証明したことになる。
いずれこのシリーズで取り上げるが、病害虫からの攻撃から守るために、毒性のある防御物質を作り出す植物もある。
植物も生きものである以上、攻撃されれば自らを守るために防御物質を作り出し、その物質が人間の健康を損なうこともある。
そうであれば、登録された農薬を適正に使用して病害虫から守ってやる慣行の生産こそが、その農作物を安全で健康にもよい美味しい食料とする方法であろう。
(2007.11.22)
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