■亜鉛は、味覚を正常に保つのに必要な栄養素です。
亜鉛は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
亜鉛は、たんぱく質・核酸の代謝に関与して、健康の維持に役立つ栄養素です。
ビタミンCと一緒に摂取すると吸収されやすい。
多くの酵素の組成に必要. 細胞分裂に関与. コラーゲンの生成に関与. 味覚機能の維持. 抗酸化作用. 生殖機能の維持. 成長に欠かせない. アルコール代謝. 免疫機能の維持. 血糖値の維持.
成長維持、中枢神経系への関与、味覚への関与、皮膚・骨などの機能維持、糖代謝、たんぱく質の合成、免疫システムへの関与、インシュリンをはじめとするホルモン分泌との関与
亜鉛はジンクフィンガーと呼ばれる亜鉛たんぱく質としてDNAの複製に深く関わります。亜鉛が不足するとDNAの複製にも影響がでるため細胞分裂も正常に行われなくなってしまいます。このため亜鉛は必要な部位である細胞分裂が活発な場所に多く存在します。
体内に存在する亜鉛の量は体重70kgで2.5gになります。そのうち50%は血液に、30%は各臓器に、残りの20%は皮膚に存在します。臓器の中で特に多く含まれるのが前立腺です。また脳にも多くの亜鉛が存在します。血液の亜鉛の内訳は80%が赤血球に10〜20%が血清中に、3%が血小板や白血球に含まれます。
活性酸素を除去するSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)と呼ばれる活性酸素除去酵素の構成成分であり抗酸化作用にも大きく関わります。
亜鉛はアメリカでは別名セックスミネラルと呼ばれるほど生殖機能との関わりの深いものです。亜鉛が前立腺に多く存在すると言うのはすでに述べた通りですが、精子を作るのにも必要で受精機能に関わる精子の運動性にも関与しています。精力にも関係する男性ホルモンテストステロンの合成に関与する酵素の組成にも関わります。また受精卵が細胞分裂する際にも必要となります。
男性の生殖機能に影響
亜鉛は男性の生殖機能にも大きく関わります。男性の精巣には多くの亜鉛が存在し精子の生成にはかかせません。また性欲作用にかかわる男性ホルモン「テストステロン」の生成にも関与します。このことから亜鉛不足による精力減退や精子数の減少などの生殖機能への影響が考えられるのです。
精神へ影響
亜鉛が不足すると鬱になったり、無動症と言って動きが緩慢になったりします。人間の学習や記憶をつかさどる脳の海馬と呼ばれる部分に亜鉛が多いこと、脳の神経線維に亜鉛を含むものが多いこと、この2つが関連しているのではないかとみられています。
亜鉛は細胞分裂には欠かせないミネラルです。細胞分裂は成長期に盛んに行われます。胎児期に妊婦の亜鉛の血中濃度を計測すると胎児の成長に伴って激減することが知られています。それだけ胎児は多くの亜鉛を必要としているのです。乳児や成長期の子供も正常な発育を促すためは十分な亜鉛が必要となります。
亜鉛には免疫の主役となるT細胞やNK細胞の働きにも関係していて、亜鉛を摂取することで風邪を引きにくくなるという報告も数例あるようです。
参考文献ビタミネ
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■亜鉛を多く含む食物
亜鉛を多く含む代表的な食べ物といえばかきが有名ですが、食品全体で見ると肉類全般に多く含まれるほか、種実類や豆類、魚介類、卵類などにもたくさん含まれます。
食品 100g中の亜鉛含有量(mg)
牡 蛎(か き) 14〜100
魚 肉 0.3〜1
か ず の こ 55
イ カ、タ コ 1〜4
牛 肉 4〜8
大 豆 3〜5
豚 肉 3〜5
あ ず き 5.8
鶏 肉 1〜3
落 花 生 2.2
鶏 卵 1
白 米 0.5〜1
ほ た て 貝 3.8
引用(神奈川県薬剤師会) より要約
亜鉛が多く含まれている食材
mg/100g
かき 13.2
するめ 5.4
からすみ 9.3
豚肝臓 6.9
牛肩 5.7
牛ロース 5.6
牛ももにく 4.4
ごま 5.5
アーモンド 4.0
カシューナッツ 5.4
小麦胚芽 15.9
そら豆 4.6
ナチュラルチーズ 7.3
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■亜鉛の吸収を促す要因
1.動物性蛋白質
動物性蛋白質と一緒に取ると亜鉛の吸収は促進されます。またフィチン酸や食物繊維の吸収低下の影響も軽減することができます。
2.クエン酸
クエン酸と一緒に取るとそのキレート作用によって亜鉛の吸収が促進されます。キレート作用とはミネラルなどを包みこんで吸収しやすい形に変えることです。
3.ビタミンC
ビタミンCもキレート作用により一緒に取ることで亜鉛の吸収は促進されます。
■
亜鉛の吸収を妨げる要因
1.食物繊維
食物繊維の中には亜鉛の吸収を妨げてしまう物もあります。食物繊維には亜鉛をはじめとしたミネラルを吸着してしまう性質があるので、小腸で吸収が妨げられてしまうのです。特にその作用が強いものとして穀類や藻類の食物繊維などが上げられます。
2.タンニン
ほうれん草をはじめとした緑黄色野菜に含まれるシュウ酸は、亜鉛と結びついてその吸収を妨げてしまいます。
3.フィチン酸
パンなどの小麦粉製品やインスタント食品に多く含まれるフィチン酸は、亜鉛と結合して、その吸収を妨げてしまいます。どちらも日常の食生活でよく摂取する食べ物なので、亜鉛は不足しやすい栄養素だといえます。豆類には亜鉛が多く含まれていますが、同時にフィチン酸も含まれているので、効率のいい摂取先としては肉や魚に劣ります。
4.ポリリン酸
スナックやインスタント食品などの添加物として用いられているポリリン酸は、亜鉛と結合してその吸収を妨げます。
5.カルシウム
カルシウムの過剰摂取も亜鉛の吸収率を妨げる要因です。
6.アルコールの取りすぎ
亜鉛は様々な代謝に関連していますが、アルコール分解の際にもその補酵素として、働きをサポートします。お酒を多量に飲む際は、アルコールの分解のために亜鉛がたくさん消費されることになります。普段よりも大目の摂取を心がけてください。
7.激しい運動や労働
激しい運動や労働をすると、亜鉛の消費量も多くなります。
つまり
亜鉛と一緒に食べたらダメな食べものは
サラダ・・・・食物繊維やタンニンは吸収を妨げます
ワカメのみそ汁・・・海草類も吸収を妨げます
パン、パスタ、麺類など小麦製品・・・小麦のフィチン酸が吸収を妨げます
スナックやインスタント食品・・添加物のポリリン酸が吸収を妨げます
カルシウム・・吸収を妨げます
アルコール・・吸収を妨げます
ということからして、食事時間は避けて、単独でオレンジジュースなどビタミンCを含むものと一緒に取るとよさそうですね。
■亜鉛と味覚障害
味覚障害には、味が鈍くなった、味がまったくわからない(味覚減退、消失)、口の中が苦い(異常味覚)、塩味を苦く感じたりする(錯誤)などがありますが、
原因としては、亜鉛の欠乏が大きな原因として考えられます。
「食べ物の味が薄くなったり感じない。」
「何も食べていないのに口の中が苦い。」
などの味覚異常の原因は亜鉛不足の可能性が高いです。
味覚は舌にある、3,000〜4,000個の味蕾という器管により感じられますが、その機能が正常に働くには、必須微量元素である亜鉛が不可欠となります。
亜鉛は味覚だけでなく、皮膚組織の維持、生殖機能や腸管粘膜機能の維持、骨格の発育促進など、生体内で重要な役割を担っています。
これが欠乏してくると、味覚障害、成長遅延、創傷治癒遅延、脱毛などが起こってきます。
さまざまなインスタント食品や過激なダイエットによる食生活の変化が亜鉛の欠乏をもたらしていると言えます。
また疾病治療のために薬剤(降圧利尿薬、抗リウマチ薬のD-ペニシラミン、鎮痛薬のアスピリンなど)を服用している際、まれに味覚が減退することがあります
これは薬の成分と体内の亜鉛が結合し、尿中排泄が高まることにより、亜鉛欠乏の状態を引き起こすことが原因と考えられています。
薬剤投与中止により通常味覚は回復されますが、回復困難な場合には、硫酸亜鉛や酢酸亜鉛を内服させる治療が行われます。
亜鉛の成人1日当たりの必要量は上限約15mg、最低2mgとされ、通常の食生活を行っていれば充分に摂取できます。
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以下は(http://www.ncc.go.jp/ehime-nh/DI/DInews/711.txt)より
◎DI実例:亜鉛と味覚障害
亜鉛は、ヒトの成長・健康維持に必須の金属であり、体内に広く分布して
いる。1日必要量は15mgであり、正常な血清亜鉛値は 65〜110μg/dlであ
る。亜鉛は、カキ(貝)、海藻、茶などに多く含まれており、経口栄養剤で
は、エンシュアリキッド(4mg/250cc)が最も多い。
亜鉛が欠乏すると、味覚異常、視覚異常、皮膚の障害(びらん、浸潤性紅
斑、顔面の脂漏性湿疹様皮疹)など様々な症状が発現する。
味覚障害の主な原因
1.食事性の亜鉛欠乏による味覚障害
栄養の偏り、無謀なダイエット、加工食品の摂取増加。
2.薬剤性味覚障害
服用薬剤が亜鉛と結合し亜鉛キレート化合物をつくり、体内の亜鉛の
排泄を促進するために、亜鉛欠乏を生じるという報告がある。
3.全身疾患による味覚障害
肝臓および腎臓の障害、胃腸手術後、糖尿病などによる低亜鉛血症。
味覚障害を生じうる薬剤
利 尿 剤 フルイトラン、ラシックス、アルダクトンA、エデクリル
降 圧 剤 カプトリル、セタプリル、インヒベース、レニベース
ワイテンス
血管拡張剤 ペルサンチン、ニトロペン、アダラート、ヘルベッサー
強 心 剤 ラニラピッド
抗不整脈剤 インデラル、メキシチール、タンボコール、プロノン
抗てんかん剤 アレビアチン、テグレトール
抗 う つ 剤 トフラニール、ルジオミール、プロチアデン
抗不安剤 セルシン、セレナール、ベンザリン、ユーロジン、
催眠剤 メイラックス、アモバン
制 吐 剤 プリンペラン
消化性潰瘍剤 ゲファニールソフト、ザンタック
消炎鎮痛剤 アスピリン、ポンタール、メナミン、クリノリル
抗 結 核 剤 イスコチン、エタンブトール
痛風治療剤 サロベール
頻尿治療剤 ポラキス
抗 癌 剤 フトラフール、メソトレキセート
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