コーヒーと胃潰瘍
コーヒーは消化器系には関係はないと思われる以下のようなデータが報告されている。
イギリスのフレンデマン博士が消化器系患者2597人に対して、潰瘍とコーヒー、アルコール、
たばことの関係を調べたところ、もっとも関係していたのがタバコという結果だった。
また元新潟県立がんセンターの原博士は、胃潰瘍の要因を生活全般にわたつて調査したところ、
要因は、たばこ、不規則な食事時間、肉体疲労、心配事、睡眠不足、食事療法を実行していない、の6項目だった。
昔からコーヒーのカフェインが胃を刺激して胃潰瘍の原因となるという説がある。
しかし、カフェインを含むのはコーヒー以外にも紅茶、緑茶もコーヒーと同量のカフェインが含まれている。
しかしこれらのお茶を飲んでも胃潰瘍にはならない。
●カフェインと心臓との関係
これは関係ありそうだ。
アメリカ、ボストンの調査では、心臓病になる確率は、コーヒーを飲まない人に比べて、
一日5-6杯飲む人は、1.34倍、6杯以上飲む人は2.13倍になるという。
カフェインは適度にとるには仕事の効率を高めるが過度に取るとよくない。
過度にとるとよくないのはどの食物にもいえることである。
■2008.12 追加
カフェインの薬効と副作用
[薬効薬理]
中枢において、大脳皮質に作用し感覚受容能および精神機能を高め眠気を除去するほか、運動中枢や延髄の呼吸中枢を興奮させる。
また、脳血管抵抗増大や脳血流量低下、それに伴う脳脊髄圧低下によると考えられる頭痛寛解作用がある。
[使用上の注意]
(1) 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1.胃潰瘍又はその既往歴のある患者(胃液分泌を促進するため、悪影響を及ぼすおそれがある。)
2.心疾患のある患者(徐脈または頻脈を起こすことがある。)
3.緑内障の患者(症状が悪化するおそれがある。)
(2) 相互作用
※<併用注意>(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
キサンチン系薬剤
(アミノフィリン、ジプロフィリ
ン、テオフィリン等)
中枢神経興奮薬
過度の中枢神経刺激作用が現れることがあ
る。
併用薬の代謝・排泄を遅延させることがある。
MAO阻害剤
頻脈、血圧上昇等が現れることがある。
シメチジン
過度の中枢神経刺激作用が現れることがある。
本剤の代謝・排泄を遅延させることがある。
(3)副作用(本品は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない)
大量投与(頻度不明): 振せん、不整脈、虚脱、めまい、不眠、不安、瞳孔散大等
(4)高齢者への投与: 一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど注意する。
(5)妊婦、産婦、授乳婦等への投与:胎盤を通過し、また母乳中に容易に移行するので、妊婦または妊娠している可能性のある婦
人及び授乳婦には長期連用を避けること。
(6)過量投与
徴候、症状:消化器症状(悪心、嘔吐等)、循環器症状(不整脈、血圧上昇等)、精神神経症状(痙攣、昏睡)、呼吸器症状(呼吸
促進、呼吸麻痺等)などの増悪を起こすことがある。
処 置:胃洗浄や吸着剤・下剤の投与により薬物を除去し、輸液等により排泄促進を行う。また、興奮状態には対症療法としてジ
アゼパム注、フェノバルビタール注などの中枢神経抑制薬投与を考慮し、呼吸管理を実施する。
主要文献] 第14 改正日本薬局方解説書
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■関連リンク
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