スイカは常温保存するのがよい
スイカの果肉の赤い色は、トマトと同じカロチノイド色素リコピンによるもの。
また、量は少ないものの、β(ベータ)カロチンが含まれるのもスイカの特徴。
「Journal of Agriculture and Food Chemistry」8月9日号によると、保存温度により、特定の抗酸化物質の含有量に差が生じるとのこと。
2週間後、常温で保存したスイカは、カロチノイド含有量が品種により11〜40%増大した。目視による観察では、常温に置いたスイカはいずれの品種も果肉の色が濃く、皮が薄くなっており、成熟が続いていることがうかがわれた。低温で保存したスイカにはカロチノイドの増大はみられず、果肉の色は変わらないか薄くなっており、皮の厚さにも変化はみられなかった。研究グループは、低温では酵素の活性が低下するために果実の成熟が止まるのではないかと推測している。
切ったスイカを常温に置くのは安全性の面で勧められないが、切っていないものなら1〜2日常温に置いても問題はなく、冷たい方がよければ食べる少し前に冷蔵庫に入れればよいという。一方、今回の研究では、他の栄養素について考慮されていない点も指摘されている。スイカに含まれる水溶性の栄養素には光や空気に弱いものもあり、この面の影響については不明。
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