ガットのテンションがゆるいほど反発がいいという話はよく聞くけれど実際、どれぐらい速くなるのか計算し、速さの差を距離で計算してみた。
サーブを実際に計測したとき、初速120km/hのとき、レシーブ側のベースラインでの速度(終速度)は40km/hだったというレポートがあった。
コートの長さは23.77mなので、
終速度=初速-飛距離*80/23.77として計算できる。
また、ガットの反発係数は60ポンドのとき0.4、50ポンドで0.41とのこと。
これからサーブ、スマッシュ、ボレーについて、60ポンドと50ポンドで計算してみた。
■前提
ガットのテンション、60ポンドのときに、ボールの初速を以下とする。
サーブとスマッシュは、120km/h。ボレーは60km/h。
50ポンドのときは、反発係数で比例計算した。
■結果
c1:反発係数
60ポンドで、サーブを120km/hで打てる人が、
50ポンドで打つと、レシーバーの位置では89cmもの到達距離の差となる。
つまり50ポンドで張る方が有利になる。
コーチレベルの140km/hのサーブの場合は83cmの差。
120km/hで打つより140km/hで打つ場合のほうが、距離の差が小さいのはおもしろい。
サーブの速さが速いほどガットのテンションによる差は小さくなっていく。
とはいえウィークエンドプレーヤーの場合ならファーストサーブのスピードは平均130km/hぐらいだろうからガットを緩く張るのは効果がある。
同様にスマッシュもゆるく張る方が相手にとっては早く到達するので対応しにくくなる。
ボレーについてもガットのテンションが緩いほうが速いボールとなるので相手の余裕を奪うことになる。
ただし緩く張るとコントロールはむずかしくなる。
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