━◆◇━━━━━━概論━━━━━━━◇◆━
投資についての心構えについてはこちら。
(1)銘柄選びのキモ
・業績のいい企業
これにつきるといってもいいかもしれません。これは大前提です。過去3年ぐらいと来年の見通しを四季報で探したり、雑誌で調べます。
・配当率の高い企業
株を持ちますと配当金を一年または半年ごとにもらえます。この配当率の高い銘柄は、もし株価が下落しても配当をもらいつつ長期保有で耐えるという楽しみが残ります。もしこれが配当ゼロの銘柄だったとしたら、株価が下げたとき長期保有してもなんの楽しみもありません。
(2)買いのタイミングと売りタイミング
・年に何度かのバーゲンセールで買う
株式市場というのは必ず大きな波があります。
下の図は日経平均の過去2年間のグラフです。
2006年5月と2007年8月、11月に大きく下げていることがわかると思います。
このときは業績が良い企業も悪い企業も関係なくほとんど全ての銘柄が下がります。
こういうバーゲンセールのときに業績の良い企業の株を買っておけば後から上昇する確率が高くなると言えます。
・ロスカットと利益確定の時期を考えておく
株式はつねに価格が変動します。買ってから上下します。漠然と持ち続けていると知らない間に頂点に達して、それを越えて今度は下げに入ったり、またはずるずると下げつづけていて売れなくなった、などということになります。
そこで大事なのは、買う前に、売る条件を決めておくことです。
売りの条件については、人それぞれで、いろいろな方法があります。
例1: 5日移動平均線を下抜けたら売り。
例2: 買値より5%下げたら売り。
例3: MACD(チャートを見るときの指標です)がデッドクロスしたら売る
などなど。これらについては書籍【株式投資入門書・一覧】で勉強します。
(3)ローリスクはローリターン、ハイリスクはハイリターンが原則
これはよく聞く言葉ですが、投資には必ずリスクがあります。リスクに応じてリターンも決まるということです。
リスクを少なくしたい人はリターンも少なめで満足することがキモです。これをローリスクでハイリターンを求めると、いつまでたっても売れないなんてことになりますので要注意。
(4)勉強しないとリターンもない
まったく勉強せずに利益だけ求めるのは無理です。
勉強することは自分への投資です。
投資で身につけた知識と経験は社会生活において、けっして無駄にはなりません。
━◆◇━━━━━━具体的方法━━━━━━━◇◆━
■売買ルール
期間は一週間から1ヶ月程度のスイング投資での話です。
買いのルール
以下の条件が重なるほど条件は良いことになります。
<業績>
*基本的に東証の銘柄にします。東証はいわゆる大企業の集まりですので株価がゼロになる確率は非常に小さいと考えられます。リスクが小さいと思う訳です。逆にジャスダック、マザーズなどの新興市場の銘柄はリスクが大きいのです。
*東証の中でもできるだけ出来高の多いものにします。出来高の多い銘柄は売り手も買い手も多いので売買が成立する確率が高いです。株は指値で売買する場合、出来高(参加者)が少ないと買えない、売れないという場面に遭遇します。また時価総額の大きい銘柄は乱高下しにくいので利益も小さいですがリスクも小さいです。ただし、少数ですが東証でも乱高下する銘柄もありますのでよくチャートを見て決めます。
*業績がよい優良企業であること・・・これは大前提です。3ヶ月ごとに中間決算の報告がありますから、それに注目しているといいです。
上方修正が出ると株価は上がりやすいです。決算発表の前後に反応する場合が多いです。上がりすぎると一旦下げて、しばらくして盛り返すことが多いです。
業績がよくても市場やアナリストの予想通りだと「織り込み済み」ということで下げることもあります。
下方修正になると足早に投資家は逃げていきます。下落速度は速いので逃げる(売る)スピードが大事になります。
いままで赤字であった企業が黒字に転じたときはチャンスです。そのような銘柄は赤字の期間は底値で低迷している場合が多く、黒字転換から上昇に入ることが多いです。ただし業績の長期的な改善か一時的な改善かは内容を吟味することが大事です。
また黒字でありながら底値で低迷している銘柄が、市場の予想通りの黒字決算を出したときは、「織り込み済み、売られ過ぎ」ということで上昇に転じることもあります。
いずれにしても業績のよい企業の株は仮に下落しても、しばらくすると、もとの水準に戻るのも早いです。
*輸出企業なら円安傾向のときに買う・・・円安は業績を押し上げます。特に自動車セクターは対米輸出の比率が高いのでドルと円の為替レートに敏感です。またヨーロッパ中心に輸出している企業はユーロに反応しやすいです。
*ニューヨークダウが上昇トレンドであること・・日本株はアメリカ株の影響を受けます。これは外国投資家比率が70% という日本市場の情けない状況が背景にあります。株式譲渡税を低くして個人がもっと市場に入りこめるようにしてもらいたいですね。ちなみに韓国、香港などは譲渡税ゼロです。
*日経平均が上昇中のとき・・・全体的に相場に安心感があります。
*日経平均連動銘柄・・・日経平均から動きを予想しやすいです。日経平均を算出する225銘柄のうち、売買代金が大きいものが連動しやすいです。売買代金の上位は毎日公表されています。(例・日経売買代金ランキング)
日経225銘柄についてはこちら
・コア30銘柄
また225のなかでも特に規模の大きい上位30銘柄はローリスク、ローリターンと思われがちですが、中期投資であれば短期の値幅は中小型株と変わりません。
また2015年までには海外の政府系ファンドの投資額が1000兆円以上と言われています。これらの資金が流入しやすい銘柄としてはコア30銘柄のような海外でもメジャーな企業がポイントになりそうです。
コア30についてはこちら
<チャート>
*株価が5日移動平均線を上抜けていること。
*株価が25日移動平均線の上にあること。
*5日線が25日線の上にあること。
*日足のスローストキャスがゴールデンクロスを終えて上昇トレンドにあること。
*日足のMACDがゴールデンクロスを終えて上昇トレンドにあること。
以上たくさん書きましたが、すべてを満たした銘柄というのは滅多にありません。あとは自分の情報収集力と判断になります。
売りのルール
*5日線を下回ったとき。・・・これが一番単純でわかりやすい方法です。
*5日線より上でローソク足が連続して陽線で上昇していて、スローストキャスが75を切って、陰線が出たとき。・・・いったん利益確定する場合もあります。
業績がよいのに長い陰線が出た後は、外的要因が原因の場合があります。そういう場合はいったん利益確定して現金化するほうがいいです。あまり深追いすると大きく下げたりしますので要注意。
*マイナス要因のニュースが出とき・・・・買った銘柄のニュースは毎日チェックしておきます。マイナス要因のニュースが出たら利益確定します。
ロスカットのルール
上がると思って買ったのに下げているのは自分の判断がまちがっている証拠です。まちがいを放置すると損失は拡大します。まちがったと思ったら即ロスカットです。
*買値を下回った瞬間に売る。・・・これが一番損しない売り時です。
*5日線を下回ったとき・・・利益が出ていなくてもここでロスカットしたほうが傷は浅いです。
・SST>75の場合、ある程度人気があるので一度の陰線では一気に下がることは少なく、翌日の寄り付きで反発することが多いです。そこで陰線の翌日の寄り付きで売ります。ここで売りそびれると午後にかけてまた陰線になるということになりやすいです。
・MACDのトレンドが下落ならしばらくは浮上しません。じっと我慢するか早めのロスカットです。
■教訓
・自分のルールを守ること・・・・自分のルール以外のところで無理して買うとほとんど失敗します。まちがったタイミングで買ったと思ったら即売ることです。
・長期ホールドは怪我のもと・・・マイナスになったので気長に待つというのも手ですが、仮にもどったとしても、日数当たりの上昇率は低いものになります。さっさとほかの優良銘柄に乗り換えるほうが効率が高いです。
・下げは速く、上げは遅い・・・株価というのは下げるスピードが速いです。逆に上昇するのは遅いです。下げ始めたら早めのロスカットが怪我を最小に抑えるキモです。
・大きく勝つより大きく負けないこと。
「損をしないことが大事であり、利益を最大にすることは二番である」
これは利益を最大にしようとするあまり、利益確定の時期をのがすことがあるのです。
「乖離率が大きいときは利益確定しておく」
平均線との乖離(離れ)が過去のチャートをみてまれな場合は平均線に株価は戻ろうとします。このときが利益確定のチャンスです。
「利益確定して別の銘柄にシフトする」
■参考書籍
【株式投資入門書・一覧】
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